セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話
セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話
セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話
セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話
セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話
セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話
セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話
セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話
セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話

セキララカード×THE NEW CHAPTER|避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話

みなさんこんにちは。

Creative Studio kokoが運営するメディア「koko no me(ここのめ)」です。

私たちは、「つくる」「届ける」に関わる人々と、表現や企画制作、発信の領域でよりよい社会や現場づくりの道筋を模索し、エンパワーしあえる場づくりをおこなっています。

テーマは、「私たちが今、話してみたいこと」。クリエイティブ制作の過程や働き方、社会との関わり方について、まずは制作に携わる私たち自身が気になるトピックをもち寄り、知識や思考に触れることで新しい視点につなげていくことを目指しています。

今回は、毎年9月26日の「世界避妊デー」を前に、避妊や性教育をもっと身近に考え、安心して語り合える場を目指し、2025年9月22日に「避妊デーだからこそ考えたい、“バウンダリー”の話」を実施しました。その様子を、レポートでお届けします!



9月26日、「世界避妊デー」だからこそ、バウンダリーと向き合う

「世界避妊デー」とは、性と生殖に関する健康(SRHR)の重要性を伝え、正しい知識と選択を支えるために世界各地で啓発活動が行われる日。

「避妊」は妊娠のコントロールだけでなく、性と生殖に関する健康の基盤であり、一人ひとりの尊厳や生き方に関わる大切なテーマのひとつです。

しかし、日本では、包括的な性教育がまだ十分に広がっていないことや、「性」がタブー視されてきた背景もあり、正しい知識や安心して話せる場が不足しています。そのため「避妊してほしい旨をどう伝えればよいのか」「同意の有無をどう確認するのか」「セックスを楽しんでいいのか迷う」といった戸惑いや悩みを抱える人も少なくないのが現状です。


ここで大切になるのが「バウンダリー(boundary)」という考え方です。

バウンダリーとは、自分と相手とのあいだにある“心地よい線引き”のこと。たとえば「ここまでは大丈夫だけど、これ以上はイヤ」といった身体的な境界や、「今日はその話はしたくない」といった気持ちの境界も含まれます。お互いのバウンダリーを知り、尊重し合うことは、同意を確かめ合ったり、安心して性について対話するための土台になります。

 

2025年9月22日に開催したイベントでは、セクシャルウェルネスブランド〈THE NEW CHAPTER〉との共同主催のもと、〈セキララカード〉の小嶋美樹さんをお迎えし、性に関わるプロダクトや教育活動に取り組む人たちと、関心のある参加者が集まり、ざっくばらんに語り合い、学び合える場をつくりました。


避妊デーだからこそ、まずは「バウンダリー」の話から。

性について安心して話し合える場をともにつくりながら、日本で避妊をもっと当たり前にしていくための道筋を考えました。



プロダクトがひらく、性とバウンダリーを考える時間

性やバウンダリーについて話すことは、必要だとわかっていても、日常の会話の中では切り出しづらいもの。そうしたハードルに対して、プロダクトはどのように対話のきっかけをひらくことができるのか、お二人に伺いました。


小嶋さん:

そもそもセキララカードは、名前の通り「セキララに話そう」というテーマのカードです。ただ、ルールの2番目に「答えたくないカードは『パス』しよう」というものがあります。全員がすべてを話す必要はなく、話したくないことは話さなくていい。その前提があることは、相手のバウンダリーを尊重することにもつながるのではないかと思っています。

また、カードに書かれた質問と向き合うことで、「自分はこの質問をされるのが嫌なんだな」と、自分自身のバウンダリーに気づくきっかけにもなるんですよね。


私自身、もともと話すことは好きだった一方で、人の話をじっくり聞くことはあまり得意ではありませんでした。でも、このカードを使うようになってからは、誰かが話しているときは自分は口を挟まず、まずは耳を傾ける。そんな姿勢が自然と身についてきたように感じています。

また、セキララカードを使うなかで、オープンに話すことが必ずしも全員にとって心地よいわけではないと実感した場面があって…。話さないことを選ぶのも、大切な関係性を守るためのバウンダリーなのだと気づかされました。


〈THE NEW CHAPTER〉小泉さん:

やはり性の話って、タブー視されやすいトピックなんですよね。

性にまつわるプロダクトを届けていきたいと思う一方で、実際には「フェムケア」という視点のほうが受け入れてもらいやすい場面も多くあるなと感じています。

性は私たちの身体や日々の暮らしと切り離せないもの。特別なものとして構えすぎず、もう少し日常の延長線上で話せるものとして捉えてもいいのではないかと思うんです。

「実は話したかった」という方もたくさんいるんですよね。性について話す場は、友人同士だけでなく、パートナー同士にも必要です。身体の接触に関わることですし、自分や相手を傷つけないためにも、本来は話し合うべきことだと思います。

カードやプロダクトが間に入ることで、性的指向や、嫌なこと、心地よいことについて自然と話せるようになる。さらに、「自分はどう感じるんだろう」と、自分自身の価値観を見つめるきっかけにもなる。そういう時間を大切にしたいし、大切にしてもらいたいなと思います。



「わたし」と「あなた」のあいだにあるバウンダリー

バウンダリーを知っていたとしても、実際にそれを守ることは簡単ではありません。
続いて、バウンダリーを引くことの難しさや、安心して話せる場をつくるために必要な工夫について、それぞれの経験からお話しいただきました。


小泉さん:
マッチングアプリで知り合った相手と、交際する前に性行為をしたという相談を受けたことがありまして。でも、本当は望んでいたわけではなく、自分のバウンダリーを守ることができなかった、と涙ながらに話してくれたんです。

「この年齢になって、こんなことで悩むなんて恥ずかしいんじゃないか。」

「こんなことを話したら、『もういい大人なのに』と思われるんじゃないか。」

そう言って、自分のつらさを打ち明けること自体をためらっていらっしゃったんですよね。

バウンダリーは、自分だけの問題ではありません。自分が大切にしたい境界線があっても、相手がその考え方を知らなければ、尊重することは難しい。そのことを忘れてはいけないのだと思います。また、「大人なのに」「いい年して」といった言葉に表れるように、性に関することにまで自己責任論が及んでいるのではないかとも感じました。

SRHRやバウンダリーは、年齢にも性別にも関係ないものだと伝えていきたいですね。


小嶋さん:
バウンダリーは個人の意識だけで守れるものではないんですよね。

自分の「NO」を言葉にすること。そして、相手の「NO」を受け止めること。

カードを使ったイベントを定期的に開催しているのですが、「全員がセキララに話せる環境」とはどういうものなのか。私たち自身も、実践しながら考えているところです。




自分を守るための言葉と道具を、日常の中へ

最後に、これからのアクションについてもおふたりに伺いました。

自分自身のバウンダリーを日常の中でどう育てていくのか。そして、ブランドやプロダクトを通じて、どのような対話や選択肢をひらいていけるのか。それぞれの視点からお話しいただきました。


小泉さん:

私自身もバウンダリーを育んでいる最中です。

普段から、自分の「快・不快」を意識するようにしています。たとえば、自分で自分を心地よい状態にしてあげられるようになると、他者や外的な要因によって不快になったときにも、その感覚に気づきやすくなる。ヘッドスパに行く、お風呂に入る、ジャーナリングをするなど、心と身体の感覚を整える時間を意識的につくっています。

日本の性教育では、未だリスクの側面が強調されがちです。ゲームやスポーツも、ルールを知っているからこそ主体的に参加できます。逆に、ルールがわからないまま、本当はやりたくないのに「みんなやっているから」と強制されても、楽しめるはずがありません。

ルールを知ること、NOが尊重されること、そして自分の意思で関わること。その前提があって初めて、性は自分のものとして捉えられるのだと思います。多様なアイデンティティを持つすべての人が、主体性を持って関われる性のあり方を広げていきたいです。そのためにも、メディアや企業、そしてプロダクトや場が増えていくといいなと思っています。

「バウンダリー」という言葉自体ももっと広げていきたいですね。


小嶋さん:

セキララカードを、「NO」を伝える練習として使ってもらえたら嬉しいです。いろいろな質問に向き合うなかで、「自分はここまでなら話せる」「ここから先は話したくない」と、自分のバウンダリーが少しずつ見えてくることもあると思います。

NOと言うことは、悪いことではありません。大切なのは、自分自身を守るための言葉や道具を持つこと。性に関する場面で一度心が傷つくと、回復には時間がかかることもあります。

言葉を使うこと、道具を使うこと、そして自分を守る選択肢を持つこと。その大切さを、「バウンダリー」という言葉を通して、少しでも知ってもらえたらと思います。



自分の感覚を言葉にする、わたしの境界線

イベント中盤からは、参加者の皆さんがグループに分かれ、自身のバウンダリーと向き合うワーク&ディスカッションを実施しました。

ワークでは、【職場編】【人間関係編】【性・身体接触編】の3つのテーマごとに、さまざまなシチュエーションが書かれたカードを使用して行われました。参加者はカードを引き、その場面に対して自分が「快」か「不快」かを考え、そう感じた理由をグループ内で共有しました。



続くワークでは、引いたカードの中からいくつかのシチュエーションを選び、実際にどのように「NO」を伝えられるかを考えました。「どう伝えるとスムーズか」「どんな言葉であれば安心して伝えられるか」を試しながら、断りやすさ・断りづらさの背景や、断るために必要な仕組みやサポートについて話し合いました。


自分の境界線を知ることは、避妊の第一歩

バウンダリーは、誰かを遠ざけるためのものではありません。

自分の快・不快に気づき、それを言葉にしていくこと。そして、相手にも自分とは異なる境界線があると知ること。その積み重ねは、安心して人と関わるための土台になっていくのではないでしょうか。

「NO」を伝えることは、自分と相手の心地よさを守るためのコミュニケーションでもあります。一方で、NOを言うことにも、NOを受け止めることにも、練習が必要です。だからこそ今回のワークは、自分の感覚に立ち返りながら、他者との関係性の中でバウンダリーをどう育てていくかを考える時間となりました。


避妊について考えることも、単に方法や知識を知ることだけではありません。自分の身体や意思を大切にしながら、相手とどう話し合い、どんな選択をしていくのか。その前提には、自分と相手のあいだにあるバウンダリーを尊重することがあるのだと思います。

今回のイベントが、性や避妊について考えるときに、自分、そして他者を尊重し、安全で心地の良い関係性を築いていそのきっかけになっていれば幸いです。⁡

koko no meでは今後も、Creative Studio kokoに集う皆さんの「知りたい」「考えてみたい」「話してみたい」テーマに向き合い、対話を通して学び合いながら、ともに歩んでいくための場をつくっていきます。



⚫︎イベント関連コンテンツはこちらから

kokonome Instagramでは、能條さん、参加いただいた皆さんにご回答いただいたイベント後のインタビューコンテンツを公開しています👀

気になる方はこちらからチェックしてみてください!


⚫︎koko no meをフォロー👀🌱
“koko no me(ここのめ)”は、Creative Studio kokoが運営するメディアです。私たちが大切にしているのは「つくる」「届ける」ことに関わる一人ひとりが、自分の思考を深め、安心して議論ができる場をつくること。異なる考えや視点、感情を交わしながら、“いま、ここ”から 私たちがつくりたい未来への道すじを探っていきます。

テーマは「#私たちが“今”、話してみたいこと」。クリエイティブの現場で起きていること、企画や制作の背景、働く環境、そして社会との関わりのなかで模索する表現のあり方について、私たち自身の言葉で話し、考える機会をつくります。ゲストを招いたイベントや記事の発信を通じて、これからの表現や働き方を、私たち自身の視点で選び取るための一歩を届けていきます。

▷Instagramをフォローしてぜひ仲間になっていただけると嬉しいです!
▷イベントに関するメール配信をご希望の方はこちらから


Text : Akane Takayama
Edit:Ai Tomita 

小嶋 美樹(セキララカード)

小嶋 美樹(セキララカード)

美容業界やモデル、ミスコン業界での経験を経て、現在はフリーランスの広報・WEBデザイナーとして活動中。セキララカードのユーザーとして活用を重ね、現在はイベントや展示会での販売サポートを行っている。
Instagram|@kojimiki03

ーーーー


●セキララカード

セキララカードは、普段なかなか言えない気持ちや本音を引き出す「質問カード」です。カップルや友人、家族、チームなど、ゲーム感覚で楽しみながら会話を深められます。

公式HP|https://sekiraracard.com/